ホワイトペーパーで問合せ強化!BtoBマーケティングでの活用法を解説 

「自信のある商品なのに、思うように問い合わせが増えてくれない」「もっと営業成績を上げたい」と悩んでいる方はいませんか。 

そのような方には、ホワイトペーパーの活用をおすすめします。 

ホワイトペーパーは、多くの企業で採用されているBtoBマーケティング手法です。例えば、NTTやSONYなどの大企業も自社サイトから資料がダウンロードできるようになっています。 

このようにBtoBマーケティングでホワイトペーパーが注目される理由は、見込み顧客の発掘や営業ツールとして重宝するためです。問合せ増加・売上アップを目指し、ホワイトペーパーの活用を検討されてはいかがでしょうか。 

Contents

ホワイトペーパーとは 

ホワイトペーパーとは政府が作成する白書を意味します。白書は、イギリス政府の作成していた報告書の表紙が白い表紙であったことが語源とされています。例えば、日本政府が1954年から毎年発刊している「経済白書」「経済財政白書」などが有名です。これらには、日本の財政の現状や展望、課題がまとめられています。 

BtoBマーケティング用語のホワイトペーパーは、このような白書というより、報告書を意味します。具体的に、自社商品・サービスの優位性を示すデータや事例集、業界の動向や市場調査などの情報をまとめた文書です。 

BtoBでホワイトペーパーが重要な理由 

BtoBマーケティングでホワイトペーパーが重要視される理由は、潜在顧客に訴求できることです。例えば、自社サイトでダウンロードできるようにすることで、今まで接点のなかった企業に見てもらえることもあります。 

営業と聞くと、「足で稼ぐ」をイメージされる方もいるでしょう。 

しかし、足で稼ぐ営業方法は、営業担当者の経験をもとにアプローチする企業が選定されます。このため、「選定企業に偏りがでやすい」「アプローチできる地域が限られる」「スキルがブラックボックス化しやすい」などのデメリットがあります。 

そこで、ホワイトペーパーで反応のあった潜在顧客に対して、営業する方法が注目されているのです。営業効率を高めるだけではなく、営業担当者の負担軽減にも役立つでしょう。 

ホワイトペーパーの3つの活用法 

ホワイトペーパーは、作成しただけではマーケティングに役立つわけではありません。誰も読んでくれなければ、どれほど素晴らしい出来栄えでも効果を発揮しないためです。内容とともに、どのように拡散するかが重要なポイントとなります。 

そこで、「ホワイトペーパーの使い方がわからない」という方に向けて、主な3つの活用法を紹介します。 

サイトで配布する 

ホワイトペーパーの活用法でよく用いられるのは、自社サイトで配布することです。 

例えば、「1,000人に聞きました!次に欲しいアウトドア用品のアンケート結果」といった市場調査のホワイトペーパーを公開したとしましょう。すると、アウトドア用品の小売店は、仕入れの参考に見たいと思うはずです。 

この活用法で重要なポイントは、ホワイトペーパーをダウンロードする際に氏名・メール・電話・会社名などを入力してもらうことです。自社商品・サービスに興味をもった方がダウンロードしていますので、入力された情報をもとに営業をすることで空振りを減らすことができます。 

また、自社サイトが潜在顧客の発掘を担ってくれるため、営業担当者の負担軽減にもつながるでしょう。 

メール・SNSで配布する 

メールやSNSでホワイトペーパーを配布するのも有効な活用法です。メルマガやSNSの投稿にファイルを添付したり、ダウンロードURLを知らせたりして広めます。 

例えば、自社サイトからダウンロードした顧客で反応が薄い方に対して、メルマガで第2弾・第3弾のホワイトペーパーを配布するといった具合です。 

自社サイトで配布する方法との違いは、自分たちから積極的に配布できることです。ただし、メルマガ購読者やSNSのフォロワー数が少ないと効果は限られてしまいます。 

営業資料にする 

3つ目の活用法は、営業の際に資料として配布する方法です。 

営業先は、「発注をしたらどんなメリットがあるか知りたい」「どれほどの商品かをデータで示してほしい」と思っているはずです。 

そこで、自社商品の優位性や事例集などのホワイトペーパーを提示すると、営業先の不安が解消され商談を進めやすくなるでしょう。また、ホワイトペーパーを渡すことで営業先でも議論しやすくなるため、上司・上層部にまで見てもらえる可能性が高まります。 

ホワイトペーパー 5つの種類 

ホワイトペーパーには役割の違いにより、以下の5つの種類があります。 

・注意喚起を促す 

・必要性を訴える 

・解決手段を伝える 

・検討補助を狙う 

・成功イメージを喚起させる 

これらは、別々のホワイトペーパーとして準備することもあれば、同一の資料内にまとめられることもあります。 

注意喚起を促すホワイトペーパー 

注意喚起を促すホワイトペーパーとは、トレンドや市場ニーズ、アンケートなどをまとめた報告書です。 

これらの情報がなぜ注意喚起となるかは、ホワイトペーパーをダウンロードする企業側に立って考えてみるとわかりやすいです。ダウンロードをするのは、「商機を逃したくない」「時代の流れに乗り遅れたくない」「次のアイデアの参考にしたい」といった理由でしょう。 

このような情報は企業にもメリットがあるため、様々なアンテナを張り巡らせて探している方も少なくありません。 

つまり、注意喚起を促すホワイトペーパーの特徴は、自社商品を認知していない方も、有益な情報がないかと探しまわっているうちに訪れてくれることです。ホワイトペーパーが潜在顧客との接点となる理由でもあります。 

しかし、注意喚起だけで問い合わせや商談などの次の行動を促すのは、容易ではありません。そのため、注意喚起を促すホワイトペーパーは、課題の提案・原因の分析・自社商品を利用した解決策の提案までするのが一般的な流れとなります。 

必要性を訴えるホワイトペーパー 

必要性を訴えるホワイトペーパーとは、レポートやアンケートなどのように課題を提案し、課題解決によるメリットを伝える報告書です。 

ホワイトペーパーは市場調査を独自に実施してまとめる方法もありますし、政府関連や業界団体がまとめた調査レポートなどから課題を提案する方法もあります。ほかにも、課題に気づいてもらうために、チェックシート形式なども有効といえるでしょう。 

大切なことは、課題を提案して解決の必要性を理解してもらうことです。 

なぜなら、BtoBマーケティングはどちらの企業にもメリットがないと契約にならないためです。取引することは、利益につながると感じてもらえるような内容を心がけてください。 

また、独自の市場調査やアンケートを公開する場合は、1次情報となるため自社サイトへの被リンク獲得も期待できます。そのため、SEOの一環として取り組む方法もあります。 

ホワイトペーパーの拡散方法は、企業の担当者が目につきやすいように、業界団体の広報誌やプレスリリースなどを活用することもおすすめです。 

解決手段を伝えるホワイトペーパー 

解決手段を伝えるホワイトペーパーとは、課題解決の手順や自社商品をどのように利用すれば解決できるかなどのノウハウの報告書です。 

課題解決の必要性を理解すると、次は「どのように解決するのか」が気になるはずです。そのため、必要性を訴えるホワイトペーパーの次に提示すると良いでしょう。ここでのポイントは、課題を解決するまでの工程が想像できる内容かどうかです。 

例えば、今までの課題を解決できる新素材の開発に成功したとします。しかし、その良さを口頭で伝えるのは容易ではありません。そこで、旧素材の課題を解決できる方法として、ホワイトペーパーを用いて新素材の使い方を紹介します。課題解決までの工程が想像できて、メリットが上回ると判断されると契約につながる可能性が高まるでしょう。 

このように、見込み顧客に対して商品やサービスなどをプレゼンする際に役立つホワイトペーパーです。 

検討補助を狙うホワイトペーパー 

検討補助を担うホワイトペーパーとは、適切な商品を取引先がわからないときに利用する報告書です。具体的には、カタログや他社製品・自社製品を比較した情報などをまとめた報告書です。 

商品の比較検討ができるカタログなどを用意しておくことで、商品の仕様や特徴などの違いを説明しやすくなります。 

通信販売のカタログを想像してみてください。似たような商品があっても、商品の仕様・画像・紹介文が記載されていると違いを区別できるはずです。 

BtoBマーケティングでも同じように、商品ごとの違いを比較検討しやすくする工夫は重要です。 

成功イメージを喚起させるホワイトペーパー 

成功イメージを喚起させるホワイトペーパーとは、簡単にいえば事例集や導入企業のインタビュー、販売実績などの報告書です。 

BtoBで契約となる重要なポイントは、取引することで今よりも利益を上げられるかです。ここがBtoCとは違う部分で、採算度外視で契約することはほとんどないといっても良いでしょう。 

そのため、受注できるかどうかを決定する要素は、成功イメージを想像できるかどうかにかかっています。その際に、イメージしやすいのは実際に導入した企業の声や販売実績です。 

BtoCに置き換えて考えると、ECサイトで商品を購入する際はレビューを確認する方が大半でしょう。信頼できるショップかどうかや、商品に問題がないかを確認したいからです。 

・「あの企業も導入しているのであれば、大丈夫だろう」 

・「導入企業の評判も良く、自社で導入してもメリットがありそうだ」 

・「今までにこれだけ販売されているのであれば、今後も利益をだしてくれそう」 

BtoBであっても、このように感じてもらえることが大切です。 

BtoCでいうところのレビュー・口コミのように、実際に導入した企業の声は重要な役割を果たしてくれます。インタビューが可能な企業には積極的にお願いをして、ホワイトペーパーの内容を充実させましょう。 

ホワイトペーパーの効果 

BtoBにおいてホワイトペーパーが活用される理由は、以下の3つの効果が期待できるためです。 

・リード情報を獲得できる 

・リードナーチャリングに役立つ 

・受注確度を高められる 

これらの効果は、BtoBマーケティングの目的である売上アップに役立ちます。 

リード情報を獲得できる 

ホワイトペーパーを自社サイトで公開することで、興味をもった企業やユーザーの情報を獲得できます。このような見込み顧客の情報はリード情報と呼ばれ、BtoBマーケティングにおいて「営業先を開拓できる」という理由から価値のある情報です。 

見込み顧客にとっても、ホワイトペーパーから知りたい情報を得られるメリットがあります。そのため、いきなり問い合わせや資料請求するよりも、ホワイトペーパーをダウンロードする方がハードルは低くなるでしょう。 

一方、BtoBマーケティングには「飛び込み営業」や「テレアポ」で新規顧客を開拓する方法もあります。しかし、そもそも商品を必要としていなかったり、ニーズにマッチしていなかったりするため門前払いされるのも珍しくありません。 

ホワイトペーパーは、このような新規開拓の業務の一部を担ってくれるため、営業担当者の負担軽減にもつながります。 

リードナーチャリングに役立つ 

ナーチャリングとは「顧客育成」という意味で、見込み顧客から顧客、顧客からリピーターのように、段階的に関係を強化する取り組みのことです。その中でもリードナーチャリングは、見込み顧客を対象としたナーチャリングで、見込み顧客から顧客へのステップアップを目的に実施されます。 

具体的には、ホワイトペーパーで獲得したリード情報をもとに、メルマガ配信やSNSなどで交流を深めることです。ホワイトペーパーはメルマガ配信などでも配布できますので、リード情報を獲得したあとのリードナーチャリングにも効果があります。 

時間をかけて関係性を構築しながら購買意欲を高めることで、問い合わせや資料請求・商談といった次のステップにつながります。 

受注確度を高められる 

ホワイトペーパーは、商談の際の営業ツールとしても利用できます。見込み顧客の欲しい情報をホワイトペーパーで補足することで、商品を説明しやすく信頼も得られるためです。 

このように、「リード情報の獲得」「リードナーチャリングへの貢献」を含め、受注確度を高められるのがホワイトペーパーの効果です。 

受注確度を高められると効率的に営業できるので、より多くの商談に対応できたり、他の業務に人的リソースを割けたりするなどの好循環が生まれます。 

ホワイトペーパーでBtoBマーケティングを強化しよう 

ホワイトペーパーは受注確度を高められることから、多くの企業で採用されているマーケティング手法です。 

公開する側はリード情報を得られますし、ダウンロードする側は知りたい情報を得られます。双方にとってメリットがあるため、うまく活用することで営業の幅が広がります。 

BtoBマーケティングを強化するために、自社の営業の弱い部分からホワイトペーパーで対策してみましょう。