「プライベートブランドについて知りたい」
「プライベートブランドのメリットとデメリットがわからない」
当記事はこのような悩みを持つ方に向けて書いています。
企業や個人が競合他社にはない商品やサービスを展開するときには独自のプライベートブランド(PB)を販売します。 これまでプライベートブランドという言葉を聞いたことがない方は、どのような販売戦略なのか理解が難しいのではないでしょうか。
当記事では、プライベートブランドの詳細から仕組み、メリット・デメリットについて詳しく解説します。 実際にプライベートブランドを展開している商品例も紹介するので、ぜひ参考にご覧ください。
Contents
プライベートブランド(PB)とは
プライベートブランドとは、企画や生産などをしない企業が独自展開している商品のことです。プライベートブランドは小売店や流通業者、卸売業者などが主導権を持ち、製造業者と連携しながら開発・生産して安い価格で販売していきます。 独自展開する商品には食品や衣類、家電製品などがありますが、基本的には日常で消費されるものを対象とすることが多いです。
1960年頃からプライベートブランドの商品作りがはじまりましたが、品質の問題があることから流行にはなりませんでした。
しかし2006年頃から経済危機が起きた影響でナショナルブランドの商品価格が上がったこともあり、消費者が節約志向となり2009年からプライベートブランドの商品が主流となりました。
現在では大手企業をはじめ中小企業にも取り入れられている販売戦略となっています。
ほかのブランドとの違い
プライベートブランド以外にも以下のようなブランドが存在します。
- ストアブランド(SB):小売店・流通業者・卸売業者が品質や価格を改善して販売する自社ブランド
- ナショナルブランド(NB):商品に対して製造側がつけたブランド名
プライベートブランドは開発から手がけていますが、ストアブランド(SB)は改善から手がけている点に違いがあります。
またナショナルブランド(NB)は製造側がブランド名を決定しているのでプライベートブランドよりも認知度が高いです。
プライベートブランドは自社のみで販売されていますが、ナショナルブランドはどんな小売店でも取り扱うことができます。
ほかにもOEM(Original Equipment Manufacturing)やSPA(Specialty store retailer of Private label Apparel)というものがあり、それぞれ以下のような違いがあります。
- OEM(Original Equipment Manufacturing):他社商品を製造する企業
- SPA(Specialty store retailer of Private label Apparel):商品の全工程を行う企業のビジネスモデル
ご覧の通りプライベートブランドだけでなく販売側と製造側によってさまざまな戦略があり、大手企業をはじめ中小企業でも活用されています。
プライベートブランドのメリット
プライベートブランドの商品を展開すると、以下のようなメリットがあります。
- 小売価格をおさえて価格競争に勝てる
- 小売店・卸売業者と関われる
- オリジナル商品開発が可能
それでは順番に説明していきます。
小売価格をおさえて価格競争に勝てる
通常商品を小売店で販売すると製造コスト以外に広告費や物流費、人件費が発生しますが、プライベートブランドの商品はコストを大幅におさえられます。
コストをおさえられる理由として以下のようなものがあります。
- 自社開発された商品にはパッケージにロゴを印字できるため広告費をカット
- 製造元から直接商品を買い取れるので中間業者を必要としない
- 既存の配送ネットワークを使うことでコストを最小限におさえられる
- 販売数を設定する確約することで向上稼働率を上げて効率良く生産可能
小売店側の目線になると、プライベートブランドの商品をどこの店舗で売るのかを決められるので独占販売が可能です。
また価格設定も自由にできるため、顧客が商品を気に入れば高い利益率で回収できます。
さらに発注数に合わせて生産できるので、在庫を抱えることなく売上や収益を安定化させやすいです。
価格をおさえて品質の高い商品を開発することができれば競合他社との価格競争に勝てるようになるでしょう。
小売店・卸売業者と関われる
プライベートブランドの商品を扱う小売業者は消費者や卸売業者と関わるため、意見を商品へと反映させやすいです。 結果的にファンを獲得するきっかけ作りとなるので、囲い込みを狙うことができます。
また卸売業者と相談して各小売店への発注数を設定できるので、利益率が高いところには多め、低いところには少なめにできます。
より良い商品を製造するために改善ができる点はプライベートブランドのメリットです。
オリジナル商品開発が可能
プライベートブランドは自社で全ての製造工程を担当しているので、他社にはない完全なオリジナル商品が開発できます。
また顧客の要望や意見に合わせて仕様変更ができるため、求められている商品を販売可能です。
さらに商品の原材料や製造方法なども指定することでオリジナリティのある付加価値をつけられます。
そのためナショナルブランドでは実現できない高品質・付加価値のある商品を作ることができ、企業やブランドのイメージ向上にもつながります。
プライベートブランドのデメリット
プライベートブランドには、以下のようなデメリットもあります。
- ナショナルブランドの売上に影響が出る
- 品質が落ちる可能性がある
それでは解説します。
ナショナルブランドの売上に影響が出る
小売側がプライベートプランに注力してしまうと、自社のナショナルブランド商品の売上に影響が出る恐れがあります。
商品によっては粗利益率がナショナルブランドよりも低くなることがあります。
販売側との認識に誤差が生じると商品を受け取ってもらえないこともあるので、大量の在庫を抱えて処分が必要な可能性も高いです。
結果的に回収できる費用がなくなり資金繰りも難しくなってしまうため、ナショナルブランドの開発や営業も低下してしまいます。 このような問題を起こさないためにも販売側との関係性を維持して調整が必要です。
品質が落ちる可能性がある
プライベートブランドはメーカーではなく自社で作った商品なので、品質よりも価格を優先してしまう可能性があります。
見た目はナショナルブランドと同じでも原材料や製造方法を変更している場合があるため、食品であれば風味や食感などの品質に影響が出る恐れもあるでしょう。
また販売側はプライベートブランド商品を優先して取り扱うことからナショナルブランド商品を削減してしまい、商品の幅が狭くなることもあります。
そのため高品質で低価格なプライベートブランドを作るにはどうすべきかを考えることが成功の鍵となります。
プライベートブランドの独自開発商品例3選
プライベートブランドを独自開発している企業はたくさんあります。
こちらでは代表的なプライベートブランドを開発している企業として、以下の3つを紹介します。
- セブンプレミアム
- トップバリュ
- スタイルワン
これから独自開発を検討している方は、ぜひ参考にご覧ください。
セブンプレミアム
セブンプレミアムは、2007年5月にセブン&アイグループからスタートしたプライベートブランドです。
高品質な飲食品や生活必需品、日常雑貨などを取り揃えており、いつでもほしいときに購入できることから顧客からも人気が高いです。日本の最大手であるセブンイレブンから販売されていることもあって認知度も高くなっています。低価格であることを優先したプライベート商品とはことなり、高品質であることを第一に考えている販売戦略が特徴です。
トップバリュ
トップバリュは、1974年にイオンから創設されたプライベートブランドです。
顧客ニーズに対応するため「確かな品質、この安さ」をキャッチフレーズにしており、食料品や日用雑貨、衣料品、家電製品などを幅広く販売しています。現在ではトップバリュをはじめトップバリュ ベストプライスやトップバリュグリーンアイ、トップバリュ セレクトなど4つのサブブランドを展開しています。消費者の意見を商品へと反映させるため、新商品のモニターテストやホームユーステストを実施している点が特徴です。
スタイルワン
スタイルワンは、2009年6月24日に東海地方のユニーと近畿地方のイズミヤ、中国・四国地方のフジによる3社から共同で展開されたプライベートブランドです。
2009年8月21日から食品90品目・日用品10品目の発売を開始しており、セブンプレミアムとトップバリュに並ぶブランドへと成長しました。現在では、スタイルワンのプレミアムブランドとして「プライムワン」も展開され、上質・こだわり感のある食料品・雑貨品が販売されています。
プライベートブランドを成功させる2つのポイント
プライベートブランドを成功させるためには、以下の2つのポイントをおさえておきましょう。
- ブランド戦略を意識
- 消費者の意見を参考にする
上記ポイントはどちらも重要な要素です。
それでは順番に説明します。
ブランド戦略を意識
プライベートブランドを展開するときはどのような戦略で進めていくのかを考えることが大切です。
アバウトな計画で進めてしまうと自社のナショナルブランドにも影響が出てしまうので、売上が低下する恐れがあります。
顧客のニーズは何か、どのような生産をして売上を出すのか、競合他社との差別化から認知してもらうにはどうすべきかなどブランド戦略を意識しなくてはいけません。
今後の経営にも関わる重要なポイントなので、冷静に戦略を考えるようにしましょう。
消費者の意見を参考にする
プライベートブランドのメリットは消費者の意見を反映できる点にあります。
小売側は独自視点で顧客からの意見を集め、どのような改善をすべきかを検討しなくてはいけません。
またメーカー側からも意見を聞き、売れる商品とは何かを企画することも大切です。
売り手と買い手の意見を合わせることで最適なプライベート商品を展開できるようになります。
まとめ
今回はプライベートブランドの詳細からメリット・デメリット、導入事例、成功のポイントについて詳しく解説しました。 プライベートブランドは企画や生産などをしない企業が独自展開していく商品です。製造から販売までの全工程を自社で担当するので、小売価格を大幅におさえられます。また完全なオリジナル商品を開発できるので、競合他社と差別化が可能となっています。当記事からプライベートブランドに興味を持った方は、ぜひブランド戦略を考えてはじめてみてはいかがでしょうか。