インテントセールスとは?意味や仕組み、メリット・デメリットを解説

BtoB営業において、注目されている手法がインテントセールスです。
この手法を用いることで、購買意欲の高い顧客にアプローチしやすくなるため、営業効率や成約率の向上が期待できます。本記事ではビジネスパーソンに向けて、インテントセールスの意味や仕組み、メリット・デメリットをわかりやすく解説します。 

インテントセールスとは 

インテントセールスとは、顧客の行動や関心を示すインテントデータを収集・分析し、潜在顧客にアプローチする営業手法です。顧客の行動データを分析することで、アプローチするタイミングを最適化できます。 

インテントデータの意味と具体例 

インテントデータとは、顧客の購買意欲を示す行動データのことです。具体的には、次のような情報が該当します。 

  • 検索キーワード 

Googleなどの検索エンジンで、どのようなキーワードを使ってアクセスしたかがわかる解析データです。分析することで、顧客が関心を持つ製品やサービスを把握できます。 

  • Web上の行動履歴 

閲覧時間が長いページや繰り返し訪問しているページを確認することで、関心度の高い商品やサービスを特定できます。 

  • 資料のダウンロード情報 

ホワイトペーパーや事例集など、どの資料をダウンロードしたかによって、顧客の課題や検討状況を推測できます。 

  • イベントの参加状況 

ウェビナーや展示会への申し込み・参加履歴を通じて、顧客が抱えるニーズや関心を把握できます。 

このようにインテントデータを活用することで、顧客がどの製品やサービスに興味を持っているのか、あるいはどのような情報を探しているのかを分析することが可能です。 

インテントセールスが注目される背景 

インテントセールスが注目される背景について解説します。 

購買行動の変容 

SNSやスマートフォンの普及により、BtoB領域においても顧客行動に変化が見られます。顧客は自ら情報を収集し、複数の選択肢を比較検討した上で成約するケースが増えています。 

このような状況の中、成約につなげるには比較段階で自社商品やサービスを訴求することが重要です。インテントセールスは、顧客の行動データから早い段階でニーズに気付けるため、比較段階から訴求できるとして注目を集めています。 

デジタル技術の進化 

近年、AIをはじめとするデジタル技術の進化により、顧客データの収集や分析が以前よりも容易になりました。その結果、顧客の行動や関心に応じたタイミングでのアプローチが可能になりました。こうした技術の進化が、インテントセールスが注目される背景の一つと言えます。 

成約率・営業効率の改善 

成約率を向上させることは、多くの企業にとって重要な課題です。インテントセールスでは、顧客の興味や関心を正確に把握した上で、最適なタイミングでアプローチできます。その結果、成約率や営業効率が高まるとして注目されています。 

インテントセールスの流れ・仕組み 

インテントセールスを有効に活用するには、一連の流れや仕組みを把握しておくことが大切です。ここでは、4つの手順についてわかりやすく解説します。 

インテントデータの収集 

まずは、顧客の行動や関心を示すインテントデータを収集します。例えば、自社のWebサイトにおける顧客の行動履歴やアクセス解析、購入履歴、イベントの参加情報などです。インテントデータは、量や種類が多いほど、購買意欲の高い顧客を特定しやすくなります。 

ターゲットを選定する 

収集したインテントデータをもとに、アプローチすべき顧客を選定します。例えば、検索エンジンで自社商品名を検索してサイトに流入した顧客は、その商品の購入を検討している可能性が高いでしょう。このように、顧客の行動を分析することで、購買意欲が高まっている見込み顧客を効率的に特定できます。 

キーパーソンを特定する 

インテントセールスは、特にBtoB営業で効果を発揮する手法です。企業には、商品やサービスの導入を最終的に判断する意思決定者や、意思決定に影響を与える担当者が存在します。こうした人物を「キーパーソン」と呼びます。成約率を高めるためには、キーパーソンにアプローチすることが不可欠です。インテントセールスにおいても、キーパーソンを特定することが重要です。 

ニーズに適したアプローチをする 

最後に、顧客の関心度や課題に合わせて営業を行います。例えば、資料をダウンロードした企業にはフォローメールの送信、ウェビナー参加者に個別の案内を電話で行うなどです。この段階では、顧客の関心度に応じて利用するチャネル(媒体)やタイミングを調整することが大切です。 

インテントセールスのメリット 

インテントセールスを導入する主なメリットは以下のとおりです。 

  • 営業の精度向上 

インテントセールスは、購買意欲の高い顧客にアプローチできるため、興味・関心を引きやすいのが特長です。これにより営業の精度向上に加えて、関心の低い顧客への無駄な営業回数が減り、営業担当者の負担軽減にもつながります。 

  • 成約率の向上 

購買意欲の高い顧客に絞ってアプローチできるため、成約率の向上が期待できます。 

  • 営業の効率化 

インテントセールスを導入するメリットは、営業活動全体の効率が高まることです。関心度の低い顧客にはメールやメールマガジンで情報を提供し、意欲が高い顧客には営業担当が直接アプローチするといった役割分担ができるためです。 

インテントセールスのデメリット 

インテントセールスはメリットが多い一方で、デメリットもあります。導入する際は、これらのデメリットに注意が必要です。 

  • コストの負担増 

インテントデータの収集や分析には、システムの導入コストや運用コストがかかります。コストを軽視すると、経営を圧迫する可能性があるので注意しましょう。 

  • プライバシー侵害の懸念 

顧客の行動や関心を追跡するため、個人情報や行動データの管理は厳重に行う必要があります。管理を誤ると、情報漏洩といったプライバシー侵害のリスクがあります。 

  • データの解釈を誤るリスク 

収集したデータの分析や解釈を誤ると、営業の精度が高まりません。成果を上げるには、データの分析や解釈が正しいか、定期的に見直す必要があります。 

BtoB営業に役立つその他の手法 

インテントセールスは他の手法と組み合わせることで、さらに効果を高めることができます。ここでは、BtoB営業に役立つおすすめのフレームワークとコンテンツマーケティングを紹介します。 

おすすめのフレームワーク 

BtoB営業を効率的に行うためには、フレームワークの活用がおすすめです。特に、BtoB営業に向いているフレームワークは次の3つです。 

  • BANT:営業戦略を計画する際に有効 
  • DMU:キーパーソンを特定するのに有効 
  • 3C分析:自社の強みや弱みの把握に有効 

これらのフレームワークとインテントセールスを組み合わせることで、より高い効果が期待できます。 

3つのフレームワークについて詳しく知りたい方は、「法人営業時に使える3つのフレームワークの紹介」の記事をご参照ください。 

コンテンツマーケティング 

コンテンツマーケティングは、顧客の課題や関心に応じた情報を提供し、信頼関係を築く手法です。ホワイトペーパーやWebサイトのコンテンツなどで、顧客の関心を引きつけ、購買意欲を高めることができます。さらに、こうしたコンテンツを用意しておくことで、インテントデータの取得もしやすくなります。 

コンテンツマーケティングについて詳しく知りたい方は、「BtoB営業、法人営業こそコンテンツマーケティングを行うべき理由!」の記事もご参照ください。 

インテントセールスの導入を検討しよう 

インテントセールスは、顧客の行動や関心を分析して、購買意欲の高い見込み顧客に効率的にアプローチする手法です。営業の精度や成約率を高めるのに役立ちます。営業の成果を上げたいご担当者様は、この機会にインテントセールスの導入を検討しましょう。