クリエイターエコノミーとは?市場規模やビジネスモデルを解説

クリエイターエコノミーとは、個人のクリエイターの活動やコンテンツによって形成される経済圏です。代表的な職業は動画や写真の投稿により報酬を得るYouTuberやインスタグラマーです。

2034年には日本の市場規模が10兆円を超えると予想されるなど、注目を集めています。本記事ではクリエイターエコノミーが注目を集めている理由、具体的なビジネスモデルについて紹介します。

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クリエイターエコノミーとは? 

クリエイターエコノミー(Creator economy)とは、個人のクリエイターの表現・活動によって収益を得られる経済圏・デジタル市場を指します。

ちなみにクリエイターとは、クリエイティブな仕事に携わる人を指し、具体的な職業例は以下のとおりです。

  • イラストレーター
  • Webデザイナー
  • コピーライター
  • プログラマー
  • システムエンジニア
  • アニメーター
  • CGデザイナー
  • ソングライター など

またクリエイターエコノミーの代表的な職業として、YouTuberやインスタグラマーなどが挙げられます。

クリエイターエコノミーの市場規模

クリエイターエコノミーの市場規模は、年々急激に拡大しています。

Influencer Marketing Hubの調査で、2023年の世界の市場規模は2,110億ドルに拡大すると予測されており、2022年の1,640億ドルから29%も増加する見込みです。

一方、日本の市場規模は2021年で1兆円を超えており、2034年には10兆円を超えると予測されています。

このように、今後もクリエイターエコノミーの市場規模は拡大していくと予想されています。

参考:Influencer Marketing Hub「The State of Influencer Marketing 2023: Benchmark Report

参考:三菱UFJリサーチ&コンサルティング「国内クリエイターエコノミーに関する調査結果

クリエイターエコノミーの歴史

クリエイターエコノミーの歴史は、1999年の「Blogger」の登場により始まりました。「Blogger」により写真や文章を個人でも簡単にWeb上に投稿できるようになったためです。

その後、2005年のYouTube、2010年のInstagramの登場により市場がさらに拡大していきます。

YouTube広告から収入を得るYouTuberや、多くのフォロワーを抱え強い影響力を持つインスタグラマーが登場したためです。昨今では、どちらもインフルエンサーマーケティングにとって欠かせない存在となっています。

また国内では2021年に「UUUM」「BASE」「note」により、一般社団法人クリエイターエコノミー協会が立ち上げられました。クリエイターが活動しやすい環境づくりや、活動の推進を目的に活動しています。

このように近年は、企業からも注目されているのがクリエイターエコノミーで、今後もますます重要性が増すと考えられています。

クリエイターエコノミーが注目される理由

クリエイターエコノミーが拡大し、企業からも注目されるようになった理由は以下の3つです。

  • プラットフォームの充実
  • デジタルネイティブの登場
  • 新型コロナによる生活様式の変化

プラットフォームの充実

クリエイターエコノミーが注目される理由の1つにプラットフォームの充実が挙げられます。

例えば、「YouTube」「Instagram」「note」などです。これらのプラットフォームで動画・写真・テキストのコンテンツ配信で、収入を得られる仕組みが確立されています。その仕組みにより収入を得られるため、個人のクリエイターが続々と参加しているのです。

またECサイトを簡単に構築できる「BASE」や「Shopify」などで、デザイナーが商品を直接販売や、ファン向けのECサイトを構築できるようになったのも、クリエイターエコノミーが注目されている理由です。

デジタルネイティブの登場

デジタルネイティブとは、「インターネットやデジタルデバイスに慣れ親しんで育った世代」のことで、1990年~2000年に生まれた世代を指します。

デジタルネイティブの特徴は、デジタルデバイスやインターネットサービスの利用に抵抗感が少ない、SNSで情報発信を積極的に行うなどです。すでに30代がデジタルネイティブ世代になり、インターネットサービスを積極的に使う人が増えたのもクリエイターエコノミーが注目される理由といえます。

ベネッセの調査によると、2020年から3年連続で小学生のなりたい職業1位は「YouTuber」でした。この調査結果は幼少期からデジタルサービスと接している証拠で、そのような環境で育った世代が社会人になることで、今後もさらなる発展が期待されています。

新型コロナによる生活様式の変化

クリエイターエコノミーが注目される理由に、新型コロナによる生活様式の変化が挙げられます。

2020年に発生した新型コロナにより、外出が自粛され、自宅で過ごす人が増えました。その影響により、動画配信サービスの「Netflix」や「YouTube」を楽しんだ人も多いでしょう。

その一方で、これまでの趣味ができなくなり時間を持て余す人や、本業の収入だけでは難しくなった人が副業を始めることも増えました。そこで、経団連や厚生労働省が副業を推進する動きが活発になりました。このような時代背景も、クリエイターエコノミーが注目されている理由となっています。

クリエイターエコノミーのビジネスモデル

クリエイターエコノミーには、どのようなコンテンツを提供するのか、どのようにして収益を得るのかによって様々なビジネスモデルがあります。そのなかでも代表的なビジネスモデルは以下のとおりです。

  • 広告収入による収益モデル
  • 投げ銭・スパチャによる収益モデル
  • 月額料金による収益モデル
  • ECサイトによる収益モデル
  • 企業からの依頼による収益モデル

広告収入による収益モデル

クリエイターが提供するコンテンツに広告を表示させて、広告運用によって収益を得るビジネスモデルです。例えば、アフィリエイトやYouTuberなどが挙げられます。アフィリエイトは、ブログやSNSなどで特定の商品やサービスの購入を促すことで、売上金の一部が収入となります。

投げ銭・スパチャによる収益モデル

投げ銭やスパチャ(スーパーチャット)は、クリエイターのファンによるチップ(寄付金)を指す言葉です。具体的にはクリエイターがライブ動画を配信して、その動画を視聴したファンが寄付するビジネスモデルです。

CoetoがZ世代に対して行った調査では、16.5%が投げ銭をした経験があると回答しています。Z世代は10代~20代の世代を指す言葉で、若者を中心に投げ銭・スパチャの浸透が伺えます。

サブスクリプションによる収益モデル

ファン向けにサブスクリプションを提供することで、定期的な収益を得るビジネスモデルです。例えば、YouTubeやnoteの定期購読やメンバーシップ課金が挙げられます。クリエイターとファンが交流できるオンラインサロンも、定額制のことが多く、サブスクリプション型の収益モデルといえます。

ECサイトによる収益モデル

クリエイターエコノミーの収益モデルには、ECサイトも含まれます。型番商品と呼ばれる既成商品ではなく、クリエイターが制作した小物やアート作品なども販売できるためです。

例えば、デザイナーの作成したTシャツを販売したり、イラストレーターの作品を販売したりといった具合です。

また「BASE」や「Shopify」などのプラットフォームの登場で、専門的な知識やスキルがなくてもECサイトを構築・運営できるようになったため、以前より挑戦しやすくなっています。

企業からの依頼による収益モデル

企業から商品・サービス紹介の依頼を受けて、その報酬として収益を得るビジネスモデルです。

SNS上で多くのフォロワーを持つインフルエンサーに、企業が商品の紹介を依頼するインフルエンサーマーケティングが代表例です。ほかにも、ブランドアンバサダーに就任して報酬を得ることもあります。

今後も拡大を続けるクリエイターエコノミー

クリエイターエコノミーとは、クリエイターの活動やコンテンツによって収益を得るデジタル市場です。つまり、クリエイターがファンの投げ銭や企業の広告などにより、収益を上げられるビジネスモデルといえます。

クリエイターエコノミーの市場規模はさらに拡大すると見込まれていれています。そのため今後のビジネスにおいても、注目すべきキーワードとなるでしょう。