
株式会社ディー・エヌ・エー(以下「DeNA」)は、プロ野球球団「横浜DeNAベイスターズ」を運営している企業です。一方で、「DeNAは何をしている会社なのか」「主力事業は何なのか」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、DeNAの会社概要や業績、事業内容についてわかりやすく解説します。
DeNAは何の会社?

DeNAは、東京に本社を置くインターネット関連企業です。スマートフォン向けゲームアプリの開発・運営を中核事業とし、ライブ配信アプリやヘルスケア関連アプリの開発・運営などを行っています。さらに、プロ野球球団やプロバスケットボールの運営にも携わるなど、スポーツ分野にも積極的に進出している点が特徴です。ここでは、DeNAの会社概要や歴史、企業理念について紹介します。
会社概要
DeNAの会社概要は以下のとおりです。
| 会社名 | 株式会社ディー・エヌ・エー |
| 本社 | 東京 |
| 設立 | 1999年3月 |
| 従業員数 | 連結:2,572人(2025年3月末時点) |
| 売上収益 | 1,640億円(2025年3月期) |
出典:DeNA「会社概要」
DeNAの主力事業であるゲームアプリは累計ダウンロード数が1億を超え、ライブ配信アプリのダウンロード数は675万を突破しました。現在は大小300以上のサービスを展開しており、1日に発生するリクエスト数は150億件以上にのぼります。さらに、プロ野球球団「横浜DeNAベイスターズ」の年間観客動員数も順調に増加しており、2025年には236万人を記録し、過去最高を更新しました。
このようにDeNAは、アプリを中心としたインターネット事業とスポーツ事業を軸に、幅広い分野で成長を続けています。
参考:横浜DeNAベイスターズ「2025年シーズンの年間観客動員数が球団史上最多を記録」
歴史
DeNAは1999年、南場智子氏によって設立されました。創業当初は、オークションサイト「ビッダーズ」の運営でインターネットサービス企業としての基盤を築きました。2006年には携帯向けゲームサイト「モバゲータウン」を開始して、本格的に携帯ゲーム業界へ参入。2010年には、同社を代表するソーシャルゲーム「怪盗ロワイヤル」で大きな成長を遂げました。
2011年にはプロ野球に参入。さらに2015年には、任天堂と業務・資本提携を結び、ゲーム事業の強化を進めます。2017年にはライブ配信アプリ「Pococha」をリリースし、2022年にはヘルスケア・メディカル領域へ参入するなど、新たな分野への挑戦を続けています。
現在は約300のサービスを展開しており、インターネットを軸に次々と新規事業を立ち上げてきた点がDeNAの大きな特徴です。
企業理念
DeNAは、ミッション(企業使命)として「一人ひとりに 想像を超えるDelightを」を掲げています。
「Delight(デライト)」とは「喜び」や「楽しみ」を意味する言葉です。同社のロゴには、「デライト・マーク」と呼ばれる笑顔の顔文字があしらわれており、こうした点からも「Delight」を企業活動の中心に据えていることが伺えます。
DeNAの業績・経営状況
DeNAの直近10年間の売上収益・営業利益の推移は以下のとおりです。

参考:DeNA「IR説明会資料」
2025年の売上収益は1,640億円となり、前年から273億円の増加を達成しました。営業利益も290億円を記録し、前年の283億円の赤字からV字回復を果たしています。
この成長を支えた主な要因は、モバイルゲーム「Pokémon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)」の大ヒットです。同作は「ポケットモンスター」のカードゲームを題材としたアプリで、世界150の国と地域で展開されています。
2024年10月30日にリリースされ、2025年2月には全世界累計1億ダウンロードを突破しました。同作の売上が業績に大きく貢献し、大幅な成長につながっています。
DeNAの売上収益の構成割合
DeNAの事業は、5つのセグメントに分類されています。各セグメントの売上収益の構成割合は以下のとおりです。

参考:DeNA「IR説明会資料」
上記のとおり、ゲーム事業・ライブストリーミング事業・スポーツ事業の3事業で、全体の91.2%を占めています。そこでここからは、売上収益の大部分を占める上位3事業について、順に詳しく解説します。
ゲーム事業
ゲーム事業は、国内外でゲームアプリを展開している事業です。主力のゲームアプリには、「Pokémon Trading Card Game Pocket」「ポケモンマスターズ EX」「逆転オセロニア」などがあります。ゲーム事業の売上収益・セグメント損益の推移は以下のとおりです。

参考:DeNA「IR説明会資料」
2025年は「Pokémon Trading Card Game Pocket」の大ヒットにより、売上収益・セグメント損益ともに急伸しました。同ゲームのユーザー消費額の約6割は海外によるもので、国内外で高い人気を獲得しています。
ライブストリーミング事業
ライブストリーミング事業は、ライブ配信アプリ「Pococha」やVTuberアプリ「IRIAM」などを運営している事業です。同事業の売上収益・セグメント損益の推移は以下のとおりです。

参考:DeNA「IR説明会資料」
近年のライブストリーミング事業の売上収益は、400億円を超える水準で推移しています。一方で、2025年のセグメント損益は2億円の赤字となりました。その主な要因として、「IRIAM」の赤字が挙げられます。2025年3月末のダウンロード数は463万で、早期の黒字化に向けた取り組みを進めています。
スポーツ事業
スポーツ事業はプロ野球球団の運営を中心とした事業です。スポーツ事業の売上収益・セグメント損益の推移は以下のとおりです。

参考:DeNA「IR説明会資料」
スポーツ事業は売上収益・セグメント損益ともに右肩上がりで、好調を維持しています。同事業は現在、横浜や川崎でスマートシティに関する新たな取り組みを推進しています。2026年春には横浜市旧市庁舎街区活用事業として「BASEGATE横浜関内」が開業予定です。
DeNAは新規事業の創出で成功した好例
DeNAは、オークションサイトの運営から事業をスタートし、ゲームや各種アプリ、ヘルスケアなどの幅広い分野に進出してきた企業です。近年は成長戦略に「AI-ALL-IN(AIオールイン)」を掲げ、AIの活用による生産性向上と新規事業の創出を通じて、さらなる成長を目指しています。
このように同社は、積極的な新規事業の立ち上げによって、ベンチャー企業から大手企業へと成長した好例と言えるでしょう。新規事業を検討している企業様は、同社の成長戦略を参考にしてみてはいかがでしょうか。
よくある質問
最後に、DeNAに関してよくある疑問をまとめました。
Q1. DeNAは何の略ですか?
DeNAの社名は、「DNA(遺伝子)」と「eコマース」を組み合わせて名付けられたものです。なお、同社のショッピングモール事業は2016年にKDDIへ譲渡しています。
Q2. DeNAの主な事業内容は何ですか?
DeNAの主力事業は、スマートフォン向けゲームアプリの開発・運営です。これに加え、ライブ配信アプリの提供やプロ野球球団の運営にも取り組んでいます。近年はヘルスケア・メディカル分野にも進出しており、事業領域をさらに広げています。
