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2018/05/23

キャッシュレス化する世界で2020年までにするべきこと

キャッシュレス化する世界

コンビニでペットボトルを買うとき、美術館で入場券を買うとき、皆さんは何で支払っているだろうか?少額ならば現金で、という方は少なからずいるかもしれない。しかしながら、昨今、世界ではキャッシュレスの動きが急速に広がっている。今回はその現状を見てみたいと思う。

キャッシュレス化の進む世界

キャッシュレス = “現金” 以外

まずは「キャッシュレス※1」の意味について調べてみよう。

“ 現金ではなく、小切手・口座振替・クレジットカードなどを利用して支払いや受け取りを行うこと

キャッシュ以外の支払い方法全般を指す。上記に挙がる以外も、最近はICカードやBitcoinでの支払いも、キャッシュレス決済に当てはまる。今回はあくまで「キャッシュ」と「それ以外(キャッシュレス)」という構図で見ていきたいため、まずは「キャッシュ」とキャッシュレスの代表格である「カード」支払い方法について確認しよう。

キャッシュ

おそらく現在の日本において、最も一般的とされる現金での支払い方法。その場で支払いをすることができ手軽である一方、異国に行くたびに換金の手間が発生する。
また、万が一盗まれてしまった場合もカード類のように遠隔操作で止めることはできない。主に手間とセキュリティ面においてデメリットがあげられる。

クレジットカード

クレジットカードとは、後払いで買い物の支払いができるカードを指す。手元に現金がなくても支払いができることや、カード会社に応じて様々な特典がついていることも魅力の一つ。しかしながら、あくまでユーザーが支払い能力を持っているという信用に基づく仕組みであるため、発行には審査が必要となる。

デビットカード

デビットカードとは、口座と紐付けられた決済用カードである。金融機関が発行しており、デビットカードで決済すると口座から即時に金額が引き落とされる。預金額以上のしようがないことなどから、若年層などが最初に持つカードとして、日常使いのカードとして利用されることが多い。

周回遅れ状態の日本のキャッシュレス化

ここで一つの数字を見てもらいたい。

<キャッシュレス決済比率>

●日本……18%
●韓国……54%
●中国……55%
●米国……41%

(2015年、日本は内閣府、日本クレジット協会推進協議会、日本銀行、他国はEUROMONITOR INTERNATIONAL年次レポートより、経済産業省「FinTechビジョンについて」※2)

この数字を見ていただくと、日本がいかに “キャッシュ社会” であるかが一目瞭然だろう。2015年の数字とはいえ、中国や韓国はこの時点で決済比率が50%を超えている。比較すると、日本のキャッシュレス化がいかに周回遅れであるかは一目でお分かりいただけるはずだ。

遅れの原因について一概に言うことは難しいが、キャッシュレス化が順調に進んでいる例を提示してみたいと思う。例にあげるのは、2012年五輪後も順調に観光客を伸ばしつづける世界随一の観光都市・ロンドンだ。

2012年五輪後も世界随一の観光地である都市・ロンドン

日常に馴染む「キャッシュレス」

昨年1900万人もの観光客が世界中から押し寄せる世界随一の観光地であるロンドン。※3
金融・観光の都市であるロンドンと東京の共通点は多いが、圧倒的に異なるのはやはりキャッシュレス社会であることだ。

実際にイギリスでは、2006年に国内全決済の62%がキャッシュだったものの、2016年には40%、そして2026年には21%まで下がるという見込みもでている※4。今でもコンビニでペットボトル1本購入したり、カフェでコーヒーを注文するときなど、多くのシーンでキャッシュレスは見受けられる。実際のシーンをいくつかご紹介しよう。

カードリーダ

ロンドン市内にある美術館のカウンター。当たり前のようにカードリーダが設置されていて、来場者は基本的にカード決済で入場券を買い求める。

マクドナルド

おなじみマクドナルドでは、店舗に入るとすぐ大きなディスプレイへ。タッチパネルを操作して注文したい商品を選び、その場でカード決済することができる。レシートに記載してある番号が呼ばれたら、カウンターで受け取り完了だ。

地下鉄 チケット販売機

最後に、地下鉄のチケット販売機。ここでも基本的にカード支払いが可能となっている。日本ではまだ主要駅のカウンターまで行かないとカード決済ができない場合もあることと比べると非常にシームレスに使うことができる。

キャッシュレスを進める2つの要因

ロンドンにおいて、キャッシュレスが日常に馴染んだ理由として大きく挙げられるのは〈安全性〉と〈便利さ〉が挙げられる。実際に2012年オリンピックを最後に、英国国内でのキャッシュ利用は減少の一途を辿っている。

〈世界の主要60都市での安全な都市ランキング〉にて、ロンドンは60位中20位にランクインしている※5。言ってしまえば、街中でスリに狙われる危険性が常に付きまとっているのだ。盗まれたら終わり!のキャッシュよりも、遠隔操作で自分の資産を守ることができるカードの安全性を求めるのも不自然ではない。

一方、東京と大阪はそれぞれ第1位と第3位にランクイン。キャッシュレスの進捗の悪さを安全性ゆえと決めつけることは早急であるものの、一因としては考えられるのだとしたら皮肉なことである。

後者の〈利便性〉に関しては、それを加速させるフィンテック企業をいくつか見てみよう。

“フィンテックとは「金融(Financial)」と「テクノロジー(Technology)」を合わせた造語で、新しいテクノロジーを活用した金融サービスという意味である。※6

隆盛をつづける英フィンテック企業

カード払いが日常的であることを踏まえ、昨今ではさらにテクノロジーを味方に様々なフィンテックサービスが個人の金融事情にも変化をもたらしている。今回はtoCの注目サービスを2つ取り上げる。

店舗は不要?アプリで銀行口座をつくる【Monzo】

MONZO

Monzo – It’s time for a new kind of bank

〈銀行口座〉をアプリひとつで作れてしまうサービス。2017年より始まったサービスで、審査が厳しいとされるイギリスでの口座開設と比べ、手軽に口座開設ができることが魅力。

アプリで開設手続きと認証が済んだ後、2週間ほどで口座番号などを記載したデビットカードが自宅に届く。手続きは以上。拍子抜けしてしまうかもしれないが、専用アプリで口座の残高や利用履歴に関しても、リアルタイムで確認することが可能だ。

MONZO

海外送金を破格の手数料&アプリ操作で完結【TransferWise】

TransferWise

Transfer Money Online | Send Money Abroad with TransferWise

少し前まで海外送金をする際は、銀行からの送金が一般的であった。しかしながらそれはもう昔の話となりつつある。

そもそも銀行を介しての海外送金には幾つか明確にすべき点があった。実際に目的の口座にお金が到着するまで数日〜数週間かかること、そして、高い手数料だ。特に後者に関しては、換金するレートがいつのタイミングなのか?また、銀行により異なる対応手数料など、ユーザーにとって明確にできていない点は言及せざるを得ない。兎角、一律に高い手数料を支払わねばならなかったのだ。

一方、TransferWiseは前述の2点をクリアにしている。
すべての操作をアプリ上で完結し、あらかじめ手数料と従来の送金方法と比べいくら節約できるかまで教えてくれるのだ。数十万円程度の送金で約1万円近く節約することができ、送金に要した間は2〜3時間足らずであった。また、アプリ上で現在の状況をリアルタイムで確認できることも安心に繋がっているだろう。

TransferWise

2020年までにするべきたった1つのこと

キャッシュレス化の動きは、今後もますます加速していくとされる。実際、モバイル決算市場は2020年には3.8兆ドル(約380兆円)にのぼるという試算が出ている。2018年時点から2020年までの2年間だけでも市場規模は倍増する見込みだ。※7

それを踏まえ、日本も今後「キャッシュレス化」はより一般的になっていくだろう。増加の一途をたどる外国人観光客も一因ではあるが、グローバル化の進む昨今において、小売側にとってキャッシュレス化は、遅かれ早かれ対応せざるを得ないトピックになる。

では、実際にどのような対応を取れば良いのだろうか?答えは非常に明確で、支払い方法の選択肢をできる限り多く用意しておくことに他ならない。

例えば〈現金払いのみ可〉ならば〈カード利用可〉にする、〈カード利用可〉ならば〈モバイル決済も可〉とするように。あるいは、〈カード利用可〉としているものの決済比率が低い場合は、レジでユーザーがカード利用しやすくなる設計ができているか?を今一度設計し直してみることも賢明だ。地道な作業ではあるが、こうした一つ一つのユーザー体験の向上こそが、2020年のおもてなしに繋がることになるのかもしれない。

 

参考サイト・文献

※1:キャッシュレスとは
※2:FinTechビジョンについて – 経済産業省
※3:Record year as 19 million tourists visit London – Evening Standard
※4:Revealed: Cash eclipsed as Britain turns to digital payments – The Gardian
※5:SAFE CITIES INDEX 2017 Security in a rapidly urbanising world A report from The Economist Intelligence Unit
※6:フィンテック
※7:Dan Liu, Deanna Schmidt and Joe Lee, MaRS Market Intelligence 「MOBILE PAYMENTS: Technology Forecast and Advice for Startups」

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